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昨年出席したドラッカー勉強会で、システムユニ岡田先生が紹介しておられた話。ドラッカーのイノベーションの成功事例としてドンぴしゃだと思ったので、取り上げます。
最新旅客機からATMまで 気配りミラーを国際ブランドに : 動画 – 47NEWS (よんななニュース)
こちらで紹介されている「気配りミラー」という鏡を作っている会社がコミーです。銀行ATMについている小さいミラーありますよね?アレです。社員18名の小さな会社なんですが、このミラーでは国内シェア8割で、ボーイングにも納入しているほどなんですね。知りませんでした。
社長の小宮山さんは元々ベアリングメーカーに勤めたものの、仕事がまったくできず、辞めてしまって、色んな職業を転々としたのち看板屋さんを始めるんですが、回転看板を開発して売り出したところ、これがけっこう好評だったらしいです。
ある日凸面ミラーを置いていった人がいたので、とりあえずそのミラーを回転させてみたら面白かったので「回転ミラックス」という名前で、半分冗談みたいな形で商品化したんですね。ところが、それを30個も買っていくお客さんがいた、と。「スーパー白菊」というスーパーマーケットで、小宮山さんは「なんでこんなにたくさん買ってくれるんだろう」と直接出向いてみたんですね。
そうすると、ディスプレイ用に使われているとばかり思っていた回転ミラックスが、万引き防止用に使われていたんです。スーパーの方は「いやー、おかげで万引き減りましたよ」と喜んでいる。小宮山さんびっくりして、これがきっかけになって万引き防止用としてミラーを売り始めた経緯があったらしいです。
これ、まさにドラッカーが「イノベーションと企業家精神」の中で書いている「顧客が予想もしなかった用途に商品を使う」例そのものなんですよ。直接現場に出向いて見て、聞く大切さをドラッカーは強調している訳ですが、こうした実例を見聞きすると「おお!」と思ってしまいます。単に納品しているだけでは分からなかったでしょうからね。
小宮山社長、顧客のもとへ出向く重要さを強調しておられて、万引き防止用としてミラーを売り出した後も実際に商品が使われている現場を観察し、今度は「万引き防止というより、お客さんの様子をチェックするために使っている」という声を元に、「気配りミラー」として病院などで使えるように改良したりと、常にフィードバックを行っているんです。
現場で見て、聞いて、予期しない成功や失敗を改良に生かす、というのが「イノベーションの七つの機会」の1番目として上がっている重要な生かし方なんですが、これだけ綺麗な実例はなかなかお目にかかれないかもしれないですね。素晴らしいです!



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